第29食　煌びやかなネオンサインと地道なオペレーションそのギャップが愛おしい　東急歌舞伎町タワー　新宿カブキhall

新宿歌舞伎町タワーって一時期かなりニュースになってましたよね。

2023年4月14日の開業だそうですが、その時期はね、んもう。鳴り物入りで華々しく各種メディアに露出。そしてまあまあ高いけど極上のサービスを提供するというコンセプト。（合ってます？）
特に映画館なんてね、そのインパクトよ。行ってみたいなあと思いつつ、その費用とシチュエーション……。はたして私に有効なのかなあという葛藤よ。

なので、まずは、軽ーく。見学に行ってみる事にした。

新宿しかも東口まで来た用事のついでに、同行者に許可を得て寄ってみる。まずは外観を見学。
おおおー。西武新宿駅徒歩1分とな、この辺なんてもう過去馴染みのエリア。こんな場所に48階建てのビルがそびえ立つ事になるなんて、都心の日本は、どれだけ土地を有効活用しているのだろう。

無料で17階展望フロアに登れるとの事だったので、まずはそちらへ。なんせ高いところが好きなもんで。無料の展望台と言えば東京都庁と未だに思っている私だが、随分と無料で高いところに登れる場所、東京に増えましたね。
なんだかお洒落なウォールアート？があったが、まだブランクありますよと構築中的な雰囲気が良きである。訪れたのは5月の事なので、今はどうなっているんだろう。

そして。恵比寿横町の仕掛け人でもある「浜倉的商店製作所」浜倉好宣氏が関わっていると聞いて、どうしても見学だけしておきたかったのが「新宿カブキhall」である。恵比寿横町を初めて訪れた時の感動と、そこでの大好きな先輩方との酒宴を思い出す。

さて、「新宿カブキhall」のフロアに到着。ノスタルジックなムードと細く入り組んだ路地が懐かしいが、それ以上に……ネオンサイン。ネオン、ネオン。ネオンの嵐である。
そして祭りがテーマなのは存じ上げていますがそれにしても祭過ぎませんか一体何祭りなんですかと聞きたくなるようなジャパニーズ・MA・TSU・RI的な装飾の数々。
何だこりゃ。いくらそういうビルとはいえ、気合入れ過ぎじゃないですか？

カオスという言葉がぴったりだが、何ともそれが歌舞伎町っぽい気もする。何にも食べてないけど何だかもう既にお腹がいっぱいになってきた。大企業と大人の本気の遊びを見ているような気分だ。

それにしても、昔と今を結ぶアイコン的な存在。今はそれがネオンだったとして、次は一体何になるんだろう。

とりあえず軽くランチをいただいて失礼するとしよう。歌舞伎町hallには全国各地のご当地グルメが集まっているのだ。ブース毎に地方が選べ、他のお店へも出前？を依頼できるシステムもあるらしい。さあどうしようか。
豪華な施設を見ることが出来ただけでも大満足の私に、同行者が更に一言。「2、3杯飲んでいく？」

神！！

鶴の一声で急遽酒宴が開催されることになった。

平日昼間なのに結構な賑わい。満員のブースもある。メニューと席の空き具合からちょうど良さそうだったので九州ブースをチョイス。

では注文である。うーん、ご当地餃子は食したい。他にもいくつか地方感のある献立を組み合わせてオーダー。
すると「申し訳ございません…こちらのメニューは完売で…。」と、なんとも神妙な顔をされるスタッフ様。
ははあ。どうやら、4月のOPENで今5月、連日予想以上の人出で食材の在庫切れが目立ってしまっているのではと邪推する。オーダーの料理の半分以上を断られてしまった。

オーマイガ！いったい何のメニューなら通るのだ。むしろできるメニューを教えてもらった方が早いんじゃないだろうか。

と、心の中で叫んでいると、「じゃあ一体どのメニューならあるんすか～？」と、全く同じセリフを他の卓のお客様が笑いながら漏らしていた。

まあ、そんなこともあるよね。OPEN直後の飲食店のオペレーション、ましてやこんな場所の切り盛りするってそりゃあ大変よね。
ネオンの真ん中で、次第に海外の雑多な露店にいるような気分になってきた。いいじゃないの。あるもの美味しくいただきますとも。

そんなこんなで、オーダー通ったポテトフライ。最近何となくよく見る気がするクルクル系。チーズとひき肉がおつまみにはピッタリ。ビール下さい。
ハズレなしのタコライス。在庫あって良かった。馬刺しの握り。馬刺しって美味しいよね。
そして長浜ラーメン。長浜ラーメンは一度食べたことがあったので予想通り美味しい。