正直なところ、今回は食してから文面に起こすまでに結構時間が空いてしまっている。
まあ、細々なことが色々とあるのである。
だがしかしこの初来店のインパクトはどうしてなかなか、ありありと、モクモクと、煙そして美味。
何だか言い回しがおかしくなってしまうほどに強烈な、そして再訪したいお店なのである。
「あーあ。そろそろ行ってみたいよね。神保町食肉センター。」
「そうだよね。赤羽らへんに住んで何年にもなるのにね。」
しかし今日は雨である。しかも小雨ではない。
いや、落ち着いて考えてみよう。
狙い撃つは人気店。なにしろ行列必至なのである。
今まで幾度となく長蛇の列の前に撃沈し、仕方なく焼肉の舌を他の料理でだまくらかしてきたのだ。
そう。むしろ。悪天候位の方が、かえって狙い目なのではないだろうか?
神保町食肉センターへの憧れがにじみ出る記事は→こちら
そして今、私は、何より大切な条件を満たしている。
とても、お腹がすいているのだ。
「行きますか。」
「行きましょう。歩いてでも行きましょう。」
かくして戦いの火ぶたは切って落とされた。
時間帯も良い。お昼ごろとしては早めの部類に入るだろう。天候も悪いままだ。良い。
お店の前が見えるまでが緊張だ。さあどうだ。
まだ見えない。行列の裾は。
見えない。見えない。いけるのか?
………いけた!先におひとり様だけがお待ちである。
「〇〇肉は売り切れました」的な事が記してある恐怖の看板も、本日は特にマイナスの記載はなさそうだ。
待ちます待ちます。傘をさして待ちます。
ものの数分で入店。念願の、である。
入店と同時にモクモクモク!け……煙いっ!
あまり食以外のエンタメ的なエッセンスを入れたくはないのだが、致し方あるまい。
瞬間思ってしまったのだから、正直にこう表現するしかない。
まるで「孤独のグルメ」ではないか。なんだここは!
だってだって。カウンター席でモックモク。
しかも1人用ロースター。あれ?ここって川崎でしたっけ?
いやいや、場の雰囲気にのまれている場合ではない。
とりあえず注文。なんせ45分しかないのだから。目一杯楽しまなければ損である。
憧れていた割にはメニューの事前リサーチはあまりしていない。
店内掲示のメニュー表からまずはBセットのモモ(タレ味)+ネックピートロ(味噌味)をオーダー。
オーダーを通してから改めて店内を物色…ではなく、こっそりと凝視。
いやいやいや、これはすごい空間に来てしまった。
正しく非日常空間トリップである。
何よりもすごいのは、この非日常が1名1,000円を切っているという衝撃の事実なのである。
神保町食肉センター赤羽店。恐るべし。
というような考察を瞬間で巡らせているうちに、あっという間にお肉が到着。
いよいよである。
「焼きますか。」
「焼いてしまいましょう。」
火力が強いのであっという間に食べ頃になるのが嬉しい。
45分で1枚でも多く肉を喰らいたい猛者達の為だろうか。
お肉自体に味がしっかりついているので、タレは無しでいただくスタイルである。
もうね、美味しいい。柔らかい。美味しい。
モモもネックピートロも、ればーもハツも
各部位それぞれ外れなく美味しいが、特にレバーが新鮮に感じた。
脇役のオニオンサラダとわかめスープの存在感も忘れてはならない。
何を隠そう、私は生の玉ねぎが苦手なのだ。お子様舌で恐縮なのだが、辛いから。
その私が、少しずつ。肉に挟んでのオニオン。良い意味で主張しすぎず辛くなくさっぱりオニオン。
お肉の進む味である。
そしてほっとするスープよ。ありがたい。
お肉。ご飯。スープ。お肉。サラダ。お肉。ご飯。ループせずにはいられない。
久しぶりにご飯をお替りし、もうパンパン。
焼肉の食べ放題に来て、パンパンにならずになんとする。
ちなみに麹鶏は残念ながら売り切れ。
この日は13:30頃にレバーも売り切れになっていた。
最後に。
キビキビと無駄のない動きでスピーディーに店内を回していた店員様。
お忙しいなかご迷惑をかけてはいけない。
しかし、どうしても、お礼が言いたい。(何故なら憧れの神保町焼肉センター。)
常連さんと談笑されていた姿を見て、勇気を出して退店前に話しかけたところ、
快くお話を聞かせてくださった。
まだ他にお客様がいらっしゃる中、
「今日みたいに天候が悪い時、暑いとき、寒いとき、行列は短くなりますよ。狙い目ですよ!」と
丁寧に教えていただいた。嗚呼。答え合わせが出来た。最高です。
ありがとうございます。
食べ過ぎても悔い無し。悔い無し。また来ます。
しかし、こんなに美味しいお肉なのだから、夜は一体どうなってしまうのであろう。
まだ見ぬ2階も気になって仕方がない。
美味しいお時間、ご馳走様でした。
神保町食肉センター 赤羽店
東京都北区赤羽1-5-2 帝都ビル 1F
赤羽駅東口徒歩2分 南口徒歩2分