秋の終わりのようなタイミングなのに夏日ってね。あのー。今年はいつ秋が来るのだろう。いい加減、暑すぎませんか?
このままでは気温による食欲の低下だけでなく、秋の味覚の農作物自体にも色々と弊害が生じてしまいそうだ。
うーん。困るなあ。野菜の高騰。
とにかく変な気候に対抗するべく美味しいものを食べるとしよう。スタミナ回復。ずばり、肉である。
飲みの席でワイワイと盛り上がった際、いやー一生に一度でいいから極上の美味しいお肉、できれば牛肉を思う存分食べたいよね。うんうんそうだね。そうだよねという話になったのだ。
それでグルメ人が手を挙げた。なんでも埼玉県戸田市に卸しで毎週土曜日しか販売していないという神戸牛の店舗があるらしい。
なんだと、神戸牛だと……。そのネーミングの破壊力よ。更に、卸しだと?なんだよなんだよ。安くておいしそうじゃないか。
でもなあ…と躊躇していると、グルメ人が実店舗へ案内までしてくれるというのでついつい飲みのノリで約束してしまったという訳だ。
本当に美味しいのかな。そして、明日起きられるのかな。
当日は食い意地のおかげで何とか起きられた。その日は気温は高いけれど空気は澄んでいて、少し冷たく。だが日差しは夏のそれという、この時期ならではの空気感だった。なんだかフワフワしたような不思議な感じだ。いやいや、二日酔いなんかじゃありませんよ。さて、いざ参ろうではありませんか。
行先は、戸田市美女木にある「神戸ビーフ食品株式会社 青空市」である。
ちなみに神戸ビーフ食品株式会社様青空市の来訪には電車・バスが推奨されている。もしくは限られた有料駐車場という選択もあるようだが、公式を参照するとどうやら駐車マナーでお困りの様である。どちらにしろ、ルールを守ろうではないか。ご馳走が食べられなくなるのは困るぞ。
という訳で赤羽らへんから行儀よく移動し、無事に到着。あらら。少々開店時間を過ぎてしまった。10時開店なのにもはや10時15分。しかし、行列は続いている。良かったー。閑古鳥なら残念だが、きっと何某かの肉は買えるであろう。
並んでホッとしたので、外装に貼ってあるどれもこれも美味しそうなメニューの数々を眺めながら待つ。しっかし、中はどんな様子なんだろう。言い出しっぺのグルメ人もお店を知っているだけで実際に訪れたことはないらしい。
バーゲンセールのように肉に群がる人々……のような地獄絵図の戦場だったらどうしよう。うう。そんなんだったら気後れするぞ。
そんなこんなで10分から15分ほど。建物内に入場。さすが卸し。倉庫感が満載の涼しげな店内通路でしばし待ち、いよいよ来店の順番となった。
アイスを売っているような、いやもっと業務用な大きな冷凍ショーケースがいくつかずらり。興奮して記憶が定かではないが、5~6台はあっただろうか。基本一列で一方通行だが、そこまでせかせかとはしておらず。思ったよりもゆっくりとお肉を眺められる。ちなみに肉は全て冷凍である。
何より、各ショーケースについていらっしゃる店員の皆様が笑顔で親切な事よ。調理法、解凍法などそこかしこで肉プロよりレクチャーが行わている。
今日のお目当てはお得な牛切り落とし、赤身。そしてステーキ用牛肉である……!
牛切り落とし、幸いな事にまだ在庫があった。赤身も食べ出がありそうだ。そしてやっぱり神戸牛と言われたらね、ステーキ食べたいよね。これも無事入手できた。更にビジュアルに負けてはみ出し過ぎて大きすぎるステーキ肉まで買ってしまった。
本当は全種片っ端から買い占めてしまいたいところだが、何とか思いとどまりお会計を済ませた。
振り返ってみれば競争などない平和な世界。一瞬だ。なんだかあっさりしたものよ。さあ、クーラーボックスを担いで帰るか。しかし帰り際、迫力満点の肉に話が止まらない。ここまできたなら早く食べてみたい。当日のうちに食べたい!
自然解凍をお勧めしておられた店員様には怒られてしまうかもしれないが、その日のうちに宴会を開くことになった。
さあさあここからが難儀だ。なにしろこんな上質な肉を調理したことが無いし、大量だし、戸惑いばかりである。ネットで調べながらあーだこーだと常温、ぬるま湯で湯煎。結局最後はホットプレートで焼くことにした。うーん。どうしても多少のドリップ(肉汁)は出てしまうな。肉よ、すまん。
だが……それでも美味しい。美味しすぎる。
卸しのお値打ち、舐めていました!!申し訳ございません。
これは正しく解凍し、料理人が調理したらいかほどの美味しさであろうか。ああ。だが技量が無くても、ただ焼くだけでこの美味しさだ。肉。肉よ、牛肉よ。素晴らしい食べ応えである。
そしてまだまだ戦利品はあるのだ。ついつい買い過ぎて良かったー!
よし、次はすき焼きだな。しばらくは、冷凍庫を開けるたびにニヤニヤしてしまいそうである。
美味しいお時間、ご馳走様でした!
埼玉県戸田市美女木7-1-10 神戸ビーフ食品株式会社
JR埼京線「武蔵浦和駅」改札を出て向かって左手前の階段を降りてすぐ
2番バス停より運行中の国際興業バス「下笹目行き」乗車
「美谷本小学校入口」停のヤマダ電機を右手に沿って曲がってすぐ
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