最近は、やれ大寒波だ、やれ大雪だってな訳ですよ。
もうできるだけ、外になど出たくない訳ですよ。
とは言っても、美味しいものも食べたい訳ですよ…。
訳、わけ、と、いう訳で。
久しぶりに重い腰を上げて赤羽界隈に繰り出してみることにした。
少々引きこもりをしている間にも、インスタグラムでどんどん行ってみたい店舗情報が流れてきていた。
フォロワー様、そして赤羽の師匠たちよ、ありがとうございます。
更に、自分で調べた行ってみたい店候補も増えている。
久しぶりの外食だぞ。今日は何を食べようか。なかなかの思案どころである。
しかし折角外に出たし、たまたま時間に余裕もある。
刑事は足で稼ぐというが、今日は事前情報に踊らされず赤羽を捜査してみたい気分だ。
とはいえ無鉄砲な捜査では腹が減りすぎて殉職してしまうかもしれない。
ホシ…じゃなかった。まだ見ぬ名店が密集していそうなララガーデンの裏路地を掘ってみることにした。
とりあえず裏路地を左右共に一本ずつ入っていく。
あ、LaLaガーデンのメインストリートに看板が出ているのは知っていたけれど、
隠れ酒場Rojiura様の入り口はここにあったのか。
いつか絶対行く。
あれ?韓国料理店。こんなところにあったっけ。
大きな看板。安くておいしそうだ。気になる…とても気になる。
でも今日の気分ではないか。
うーん。パエリアが旨い店かあ。思い切りのいい看板だ。
おまけに入り口の地中海風のランプが可愛らしい。なんだか、良さげ。
しかし今日か?今日なのか?
リーズナブルパスタ…惹かれる。
と、いうかやはり歩いてみるものだ。面白そうなお店があちらこちらに点在している。
ただ、面白そうだが入るのが憚られる店もあるエリア。
所狭しとラミネート加工した手書きの紙が貼られていたり(決して、POPではない。)
店舗外観からして年季が入っていたり。そして不思議な佇まいだったり。
嗚呼、やはりディープな赤羽世界……。
空腹すぎて眩暈がしてきた。このままでは腹を押さえながら殉職してしまう。
そこで思い浮かんだのが、あのモザイクランプである。
ランチをパエリアに振り切っているその潔さ。
きっと、本格的なスペイン料理に違いない。
更にあのランプをチョイスする位なのだから、店内だってお洒落なはずだ。
よし決めた!来店。
ランチ外しの時間帯だ。確か14時台だったと記憶している。
こじんまりした、居心地の良さそうな店内だ。
入ってすぐ、素敵な壁画(ウォールアート?)が目に飛び込んできた。
後々調べてみると、やはりアーティストの方が手書きで描かれたものとの事。
ああ良かった。このお店、美味しそう。きっと正解。
ランチメニュー表を見てびっくりしてしまう。
パエリアが美味しい店なのはさっき拝見したが、メニュー数、多くないですか?
18品ですよ?
一体在庫管理はどうやっているのだろうか。
パエリアは大好きなのでしばし長考。
変わり種も気になるが、庶民としてはリーズナブルなメニューでお店のご機嫌を伺いたいところである。
だとすると、チキンか、シラスか、ベーコンとほうれん草か?
いやいやいや。メニュー写真に気になる存在。
「ズワイガニとカニ味噌のパエリア」だと?
なんとも珍しい。この店舗でしか食べられないようなメニューではないのか?そんな気がする…。
1,300円だがカニとカニ味噌の誘惑には勝てん。よし、捜査だ!いってしまおう。
オーダー後、しばし店内看板など拝見。
カウンターの上の手書き黒板が良いムード。自家製サングリアかあ。いいね。
サルスエラ!孤独のグルメ6第9話東京都品川区旗の台のサルスエラとイカ墨パエリアでお馴染みのサルスエラがある。
さすが魚介系スペイン料理店。なんだか嬉しい。
そうこうしている内にランチサラダが到着。
盛りが良い。サラダでこのボリューム。
ボイルしたイカ、アサリ、海老とトッピングも嬉しい。
写真には写っていないが、下の方からブラックオリーブも出てきた。粋。
新鮮なお野菜、あっという間にいただいてしまった。
レストランのサラダとドレッシングってどうしてこんなに美味しいのだろう。
パエリアなので当然オーブン調理なのだからもっと時間がかかるかと思いきや
サラダのおかげで、間を開けずにパエリアが登場。
こ・こ・これは美味しそうだ。
しかし完食できるかな。私は小食気味なので鍋の大きさに一瞬戸惑う。
ひとスプーンすくってみる。浅めの盛りで安心。おこげもある。うーん。良い香り。
まずはお米だけ。これは美味しい!なんと表現したらいいのだろう。良い香りで本格的なお味。
ズワイガニは後乗せだろうか?それが良い。
カニ味噌はさすがに甲羅から取りましたという感じではないが、気分が出る風味。
これ…ランチで採算取れるのだろうか?
味がしっかりとしているのも良い。美味しい美味しい。どんどん食べてしまう。
店内ではキッチン担当の男性とホール担当の女性が和やかにされている。
少々談笑されているお姿が微笑ましい。
食べながら考える。
うーん。このお店を勝手にプレゼンするとしたらどんな客層だろう。
家族連れ、子連れかな?小さな子供にも優しそうな、居心地の良いあたたかな店だ。
ママ友会?女子会?デート?うんうん。映えているし、女子受けは良さそうだ。
個人的に一番名案だと思ったのは、貸し切りだ。
20~30人ってサイズ感が良いよね。
あれだ。ディズニー好きのご夫婦が結婚式を挙げた後の地元の二次会なんて最高じゃないか?
壁面のムードにひっかけて、
リトルマーメイドのUnder The Sea(アンダー・ザ・シー)とかBGMで流したら盛り上がるんじゃないだろうか。
なんぞと妄想を繰り広げつつ。
半分ほど食べ進めたところで、今度は飲んべえが頭をもたげてきた。
あーあ。これ、良いつまみにもなりそうだなあ。ビール飲みたいなあ…。ランチビール…。
いかん。今日はまだ仕事があるのだ。水を飲もう。
店員様がこちらの氷カラカラの音を聞きつけ、すかさずお水のお代わりを注いで下さった。
その心配り。大水飲みには本当にありがたい。
完食。美味しゅうございました。
帰り際。お客様が誰もいらっしゃらなかったので、調子に乗って取材許可をいただいた。
素敵な店内、是非ご覧あれ。
私の勉強不足で恐縮だが、赤羽には元々Cilco(シルコ)というスペイン料理店があり、Azul様とは姉妹店だそう。
Cilco様は赤羽岩淵駅徒歩3分の好立地。
店員様から教えていただいた後、たまたまお店の前を通ったのだが、これまた可愛らしい店構えだった。
更に、récolte Sandwich&Deli(レコルト)というサンドイッチ店もあり、こちらは移転予定で赤羽からは近くなるとの事。
店員様、色々とありがとうございました!また、お邪魔させていただきます。
しかし…Azul様の公式Instagramにちょくちょく出てくるおじさんマーメイド、気になりすぎる。
一体どこにいるのだろう。店内の壁面だろうか。くう。見逃した。
今度訪れたら、探させていただこう。
美味しいお時間、ご馳走様でした!
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